第16回PCクラスタシンポジウム

主催
協賛
PCクラスタコンソーシアム
情報処理学会HPC研究会
日時 2016年12月15日(木)13:30~17:20
      16日(金) 10:00~17:00
会場 秋葉原コンベンションホール
参加費 無料(但し、懇親会1000円)
定員 200名
事前登録 締め切りました

開催趣旨

 今回のシンポジウムの初日は、恒例のPCクラスタプラットフォーム最新動向に加え、「AI, Big Data with HPC」をサブテーマとして、コンソーシアム会員企業の取り組みを紹介いたします。 2日目は、産業技術総合研究所の関口智嗣様に基調講演を、東京工業大学の松岡聡先生、東京大学の中村宏先生に最新のスーパーコンピューターについての講演をいただきます。 さらに、PCクラスタコンソーシアムの専門部会の活動報告に加え、「HPCシステムのユーザビリティ」をテーマにスーパーコンピューターのユーザ、提供者を交えたパネル討論を行い、使い勝手のよいスパコン像を議論します。
 計算科学に関する情報が満載です。 多数のご参加をお待ちしております。


プログラム

2016年12月15日(木)

13:00 - 受付開始
13:30 - 13:35 PCクラスタコンソーシアムのご紹介
 石川 裕
(PCクラスタコンソーシアム/理化学研究所)
13:35 - 15:05 PCクラスタプラットフォームの最新動向
13:35 - 14:05 「インテルHPC・AI戦略」
 矢澤 克巳
(インテル株式会社)
 インテルはHPCシステムの性能と使い勝手を向上するため、2つのインテグレーションを進めています。プロセッサを中心としたパッケージの統合とソフトウェアを含めたシステムレベルの統合IntelR Scalable System Frameworkです。またマシーンラーニングを新たな重要なワークロードと捉え、FPGAを加えたHPCとAIを融合したポートフォリオの整備を進めています。本セッションではHPC・AI分野におけるインテルの戦略をご説明します。
14:05 - 14:35 「The path to ZEN」 講演資料
 岩佐 英敏
(日本AMD株式会社)
 業界最高峰のグラフィックスとx86系プロセッサーを世にリリースし続けてるAMD。AMDでは次世代x86コアであるZenプロセッサーで高性能、スループットそして命令実行効率の改善を実現します。AMDが久しく投入していなかったエンタープライズ市場向け製品販売も予定しています。これらを含んだZenコアについてPCCCの皆様に御紹介します。
14:35 - 15:05 「InfiniBand最新アップデート」 講演資料
 井上 康人
(メラノックステクノロジーズジャパン株式会社)
 メラノックスはHDR (200Gb/s) InfiniBand製品を発表しました。最速の200Gb/sはもちろんですが、2レーンのみを使用するHDR100にも対応します。HDRとHDR100を組み合わせることにより、これまでと同じバンド幅を確保しながら、ラック、スイッチの数、システム全体のレイテンシーを大幅に減らすことが可能となります。
15:05 - 15:35 ブレイク
15:35 - 17:20 PCクラスタコンソーシアム会員企業発表
15:35 - 15:50 「大規模ニューラルネットの高速Deep Learningの実現に向けて」 講演資料
 白幡 晃一
(株式会社富士通研究所)
 大規模ニューラルネットによって認識精度は実用的になりましたが、学習時間とメモリ消費が課題でした。本講演では、GPU並列化による高速化と、メモリ消費の削減によるニューラルネットの大規模化を紹介します。
15:50 - 16:05 「HPC on Microsoft Azure 最新情報および事例のご紹介」 講演資料
 平塚 建一郎
(日本マイクロソフト株式会社)
 Microsoft Azure は、分析、コンピューティング、データベース、モバイル、ネットワーク、ストレージ、Web などを統合した、現在急成長を遂げているクラウドサービスで、すでに企業、大学、研究機関のお客様などにて数多くの導入実績がございます。本セッションでは、それらの中から、AI、ビッグデータとHPCに関する事例をご紹介するとともに、その最新テクノロジーについてご紹介させていただきます。
16:05 - 16:20 「DDN 製品アップデート for 2017」 講演資料
 橋爪 信明
(株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパン)
 2017年に向けてDDNの製品・ソリューションのアップデートをご紹介いたします。
16:20 - 16:35 「AIとHPCの融合 ~新たな価値創造へのNECの取組」 講演資料
 高原 浩志
(日本電気株式会社)
 データ取得がむずかしい状況での意思決定に関して、数値シミュレーションと機械学習技術を融合したソリューションが注目されています。AI技術に関するNECのアプローチをご紹介するとともに、高速処理とオープンテクノロジー活用に対応する次期スーパーコンピュータについても触れます。
16:35 - 16:50 「HPCとAnalyticsに向けたクレイ製品のご紹介」 講演資料
 梅田 宏明
(クレイ・ジャパン・インク)
 クレイのHPCソリューションであるクレイXCプラットフォームとそのAnalytics分野への展開についてご紹介します。またクレイの最新AnalyticsソリューションであるクレイUrika-GXプラットフォームについてもご紹介させていただきます。
16:50 - 17:05 「日立の人工知能への取り組み」
 清水 正明
 (日立製作所)
 日立の人工知能への取り組みと、日立の提供するディープラーニング計算機について紹介する。人の経験や分析では導けない複雑な要因の関係を発見するHitachi AI Technology/H、日本語での論理的な対話を可能とする基礎技術であるディベートAI、そして日立の事業においてのディープラーニング活用の事例、最後に日立の提供するディープラーニング計算機、NVIDIA DGX-1, 日立SR24000/DL1を紹介する。
17:05 - 17:20 「AIプラットフォーム axLinux/雷神L と『ごまめ』 などのご紹介」 講演資料
 竹岡 尚三
 (株式会社アックス)
 AXEはシンクライアントや自動運転やロボットに必要な基本ソフトウェア及び、サーバ技術、AI技術を開発提供しています。今回は、機械学習を、分散並列によって、高速に行える「分散機械学習プラットフォームaxLinux/雷神L」と、推論機構がメインのAI「ごまめ」などをご紹介します。
17:20 - 19:00 懇親会(会費 1000円)

2016年12月16日(金)

09:30 - 開場
10:00 - 10:40 基調講演「世界の中心で、AIをさけぶ」 講演資料
 関口 智嗣
(産業技術総合研究所)
10:40 - 11:10 特別講演「ビッグデータ・AI時代のクラスタ型スーパコンピュータ:東工大TSUBAME3.0から産総研ABCI (AI Bridging Cloud Infrastructure)へ」 講演資料1 講演資料2
 松岡 聡
(東京工業大学)
 クラスタ計算機は初期はシミュレーション用の専用スパコンのコモディティ化・低価格化が主眼だったが、クラウドIDCが主流となり、更にビッグデータ・AI時代の到来で、その構築目的はそれらにシフトしつつある。東工大TSUBAME3.0や産総研ABCIは正にその兆時であり、本公演ではシミュレーションクラスタとの統合化、従来のクラウドインフラとの違いを論じる。
11:10 - 11:30 PCクラスタコンソーシアム専門部会報告Ⅰ
11:10 - 11:30 (システムソフトウェア技術部会)
「次世代メニーコア型スパコンのためのシステムソフトウェア」 講演資料
 堀 敦史
(理化学研究所)
 理化学研究所およびPCクラスタコンソーシアムメンバとともに開発を進めている次世代スーパーコンピュータ向けのOSカーネル "McKernel" の最新情報、および、新しい並列実行モデルである "Processes In a Process (PIP)" について紹介する。
11:30 - 13:20 昼休み
13:20 - 14:00 PCクラスタコンソーシアム専門部会報告Ⅱ
13:20 - 13:40 (並列プログラミング言語XcalableMP規格部会)
「XMP規格部会の活動報告」 講演資料
佐藤 三久
(理化学研究所)
13:40 - 14:00 (実用アプリケーション部会)
「実用アプリケーション部会の活動報告」 講演資料1 講演資料2
 片桐 孝洋
(名古屋大学)
 本発表は2部構成となっています。
 第一部は、本部会が共催する並列処理講習会(並列処理の基礎やMPIプログラミング実習など)の実施報告と、今後の予定について説明します。
 第二部は、本部会が運営した実用アプリケーション・クラウドの採択課題の成果のうち、Microsoft、AmazonのHPC向けクラウドおよび東京大学、東京工業大学、FOCUSのスパコンを対象とし、新規導入システムを含めて行なった、OpenFOAMの性能・費用評価結果を紹介します。
14:00 - 14:30 特別講演「JCAHPCの新スーパーコンピュータOakforest-PACS」 講演資料
 中村 宏
(東京大学)
 東京大学情報基盤センターと筑波大学計算科学研究センターが共同運営するJCAHPC(最先端共同HPC基盤施設)は、共同利用スーパーコンピュータシステムとして、KNLを採用する超並列クラスタ型計算機Oakforest-PACSの運用を2016年12月1日に開始しました。2大学によるスーパーコンピューターの共同調達・運用は国内初の試みです。本講演ではその狙い、Oakforest-PACSへの期待、ならびにそのシステム構成について紹介します。
14:30 - 15:00 ブレイク
15:00 - 17:00 パネル討論「HPCシステムのユーザビリティ」
モデラー :西 克也(株式会社ベストシステムズ)
 現在スーパーコンピュータは、ベクトルマシン、スカラーマシンとしてのPCクラスタに大別され、さらにPCクラスタはGPU搭載スパコン、メニーコア汎用スパコンの二つに変革してきている。それぞれのハードウェアは固定化しつつある一方で、従来アプリケーションが新しいアーキテクチャに移行するためには今まで以上に最適化の作業が増えてきていると言えるだろう。
 このようななか、スパコン提供側はどのように特長を出していくのかということを考えた時、一つの指標はユーザにとっての使い勝手(ユーザビリティ)であろう。本パネルでは、開発者が考える使い勝手、ユーザが思う使い勝手について、その思いを語ってもらい、使い勝手の良いスパコン像を浮き彫りにさせたい。
パネリスト
(50音順)
黒石 浩之(株式会社ソフトウェアクレイドル)
黒川 原佳(理化学研究所)
佐藤 三久(理化学研究所)
住元 真司(富士通株式会社)
中島 研吾(東京大学)
中野 守(クレイ・ジャパン・インク)
山下 晃弘(日本電気株式会社)

会員展示(12月15日 13:00~19:00、16日 9:30~15:00)

  最先端共同HPC基盤施設(JCAHPC)
  富士通株式会社
  日本マイクロソフト株式会社
  株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパン
  日本電気株式会社
  クレイ・ジャパン・インク
  SCSK株式会社
  株式会社日立製作所
  株式会社アックス