PCクラスタワークショップin福岡2018

主催 PCクラスタコンソーシアム
共催 九州大学 情報基盤研究開発センター
日時
2018年2月15日(木) 13:00~16:30
2月16日(金) 10:00~17:00
会場

九州大学 伊都キャンパス
情報基盤研究開発センター 203室(2階多目的教室)

定員 96名
参加費 無料
参加申込締切 2018年2月9日(金)正午

事前参加登録は締め切りました。
参加をご希望の方は、当日に会場受付にお越しください。

開催趣旨

この度、九州大学伊都キャンバスで、「PCクラスタワークショップ in 福岡2018」を開催することになりました。

本ワークショップの初日は、理化学研究所の佐藤三久先生によるXMPの講習会、2日目は九州大学・大島聡史先生の講演と、産業技術総合研究所の小川宏高先生による人工知能処理向け大規模・省電力クラウド基盤(ABCI)の講演をいただきます。あわせて、PCクラスタコンソーシアム会員企業より、プラットフォームの最新動向などの報告を行います。また、九州大学へ導入されたシステム「ITO」の説明および見学も企画しております。

最新のPCクラスタを取り巻く技術動向が満載のワークショップです。多数のご参加をお待ちしております。

プログラム

2月15日(木) XcalableMPチュートリアル

PCクラスタコンソーシアムXcalableMP規格部会で仕様について議論している並列プログラミング言語XcalableMPチュートリアルを、以下の要領で開催しますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
今回は、PGAS言語の動向とXcalableMPについての概要だけでなく、Dockerを使ったデモや、post-peta CRESTで研究開発されたGPUクラスタのための拡張 XcalableACC, レファレンス実装であるOmni XMPコンパイラの解説、現在、規格部会で議論しているタスク並列への拡張 XMP 2.0まで、以下のスケジュールでご紹介いたします。

13:00~14:00

PGASの動向とXcalableMPの詳細

佐藤 三久、李 珍泌(理化学研究所)

14:00~14:20

XcalableMPデモ

中尾 昌広(理化学研究所)

希望者を対象にハンズオンを行い、XcalableMP言語で記述されたプログラムのコンパイルおよび実行を体験できます。
ハンズオンを希望する人は、無線LANが利用できるノートPCを持参の上、下記のどちらかのソフトウェアを事前にインストールしておいてください。

  • 1. SSHクライアント(PuTTYなど)
    XcalableMPの環境が整ったサーバにSSHログインしてもらいます。
  • 2. Docker
    XcalableMPの環境が整ったDockerイメージをダウンロードしてもらいます。
14:20~14:30 休憩(コーヒーブレイク)
14:30~15:30

XcalableACCの概要

中尾 昌広

15:30~16:30

Omniコンパイラの概要とXMP2.0について

佐藤 三久

2月16日(金)

10:00~10:10

PCクラスタコンソーシアムのご紹介

石川 裕(PCクラスタコンソーシアム会長/理化学研究所)

10:10~11:00

講演1
「九州大学情報基盤研究開発センターにおける研究開発活動の紹介」

大島 聡史(九州大学)

講演概要を開く

九州大学情報基盤研究開発センターは2007年に箱崎キャンパスにて従来の組織群の統合によって設立された組織であり、2016年10月に伊都キャンパスへ移転しました。現在はサイバーセキュリティセンターや情報システム部と連携して情報とセキュリティに関する様々な研究・開発・教育とシステム運用を行っています。本講演では本センターにおける様々な研究開発活動について紹介します。

11:00~11:50

講演2
「人工知能・ビッグデータ処理のための次世代計算インフラ『AI橋渡しクラウド(ABCI)』の構築」

小川 宏高(産業技術総合研究所)

講演概要を開く

産総研は、人工知能技術に関する最先端の研究開発及び社会実装を加速するため、国内外の叡智を集めた産学官一体のグローバル研究拠点の形成と、人工知能処理向け大規模・省電力クラウド基盤(AI Bridging Cloud Infrastructure、ABCI)の東大柏IIキャンパスへの導入・構築を進めている。本講演では、ABCIの概要、導入状況、計画しているグランドチャレンジプログラムについて報告する。

11:50~13:00 昼休み
13:00~14:30

PCクラスタプラットフォームの最新動向

13:00~13:30

「インテルHPCおよびAI」

矢澤 克巳(インテル株式会社)

講演概要を開く

最新のインテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリー、インターコネクトOmni-Path、高速なストレージとしても拡張メモリとしても利用可能なOPTANEなど、HPCおよびAIに関連した最新の製品技術を御紹介します。

13:30~14:00

「AMD HPCへの将来戦略」

関根 正人(日本AMD株式会社)

講演概要を開く

サーバー市場向け高性能プロセッサー「AMD EPYC™7000シリーズ」、ロードマップ、EPYC搭載プラットフォームのご紹介、更にマシン・ラーニング向けの取り組みについてご説明いたします。AMDのHPC市場に向けた戦略をご理解頂けます。

14:00~14:30

「次世代AIが求める高性能・高効率インターコネクトを実現する最新製品技術のご紹介」

愛甲 浩史(メラノックステクノロジーズ株式会社)

講演概要を開く

今後ますますの活用が見込まれるAI/ディープラーニングにおいては、大容量のデータを効率よく処理する必要にせまられます。本講演では、AIやディープラーニングにおいてインターコネクトネットワークが果たすべき役割を明確にし、それを実現するための最新の技術や製品をご紹介いたします。

14:30~15:00 休憩(コーヒーブレーク)
15:00~16:00

会員企業発表

15:00~15:15

「富士通のHPCの取り組み」

藤野 秋彦(富士通株式会社)

講演概要を開く

富士通では、スーパーコンピュータ「PRIMEHPCシリーズ」、最新のIntel CPUやNVIDIA GPUを搭載可能な「PRIMERGYシリーズ」、省電力を実現する「液浸冷却システム」、さらに、手軽にHPCをご利用いただけるクラウドサービス「TCクラウド」など、様々なHPC向けソリューションを提供しています。また、理研様とともにポスト「京」の開発も進めております。これらの当社HPCへの取り組みをご紹介します。

15:15~15:30

「新ベクトルスーパーコンピュータ SX-Aurora TSUBASAのご紹介」

萩原 孝( 日本電気株式会社)

講演概要を開く

新開発ベクトルプロセッサをPCIeカードに搭載し、ベクトルプロセッサの超高性能とx86/Linux環境の使い易さを両立した、次世代ベクトル型スーパーコンピュータを御紹介します。

15:30~15:45

「Microsoft Azure で始める High Performance Computing ~ XTREME DNAで HPC環境を自動構築 ~」

中田 寿穂(日本マイクロソフト株式会社)

講演概要を開く

Microsoft が提供するクラウドサービス "Microsoft Azure" は、High Performance Computing に最適な高速/低遅延なネットワーク "InfiniBand" を搭載したインスタンスを提供しています。本講演では、Azure 上に HPC 環境をクリック1つで自動構築できる XTREME DNA の紹介をします。

15:45~16:00

「DDN Update for 2018」

橋爪 信明(株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパン)

講演概要を開く

2018年にDDNがFocusする分野、提供するプロダクト及びソリューションについてご説明差し上げます。

16:00~16:20

九州大学ITOシステム説明

「九州大学新スーパーコンピュータシステム『ITO』の紹介」

南里 豪志(九州大学)

講演概要を開く

ITOは九州大学情報基盤研究開発センターが伊都キャンパスに初めて導入したスーパーコンピュータシステムです。ITOは、Intel Xeon Skylake-SPを2基ずつ搭載した2000ノードのサブシステムAと、さらにNVIDIA Tesla P100を4基ずつ搭載した128ノードのサブシステムBからなるバッチ処理用のバックエンドサブシステム群(合計理論演算性能9.9PF)に加えて、プリ・ポスト処理や可視化処理に適したインタラクティブ利用向けのフロントエンドサブシステム群(164ノード、合計理論演算性能0.5PF)やパブリッククラウドサービス連携機能を備えており、従来の高性能計算の分野に限らず様々な分野での活用が期待されています。本講演ではITOの概要や運用状況について紹介します。本講演に引き続きITOの見学を実施します。

16:20~17:00 ITOシステム見学