オープンソースシステムソフトウェア(OSSS)ワークショップ

日時 2023年3月30日(木)13:00~17:45
会場

オンライン(Zoom)と現地会場のハイブリッド

東京大学柏Ⅱキャンパス 情報基盤センター 4階 T412
〒277-0882 千葉県柏市柏の葉6-2-3

主催 PCクラスタコンソーシアム
共催 東京大学情報基盤センター
現地定員 現地参加登録は締め切りました。
参加費 無料(登録が必要です)

開催趣旨

HPCに関連する国内で開発されているオープンソースシステムソフトウェア(OSSS)を紹介する場として本ワークショップを企画しました。5件のOSSS発表、東京大学情報基盤センターの活動紹介の後、現地参加者向けにWisteria/BDEC-01およびmdxの見学会を予定しています。

プログラム

13:00 - 13:10

オープニング

石川 裕(国立情報学研究所)

13:10 - 13:40

「IHK/McKernel: Experiences and Lessons Learned」

Gerofi Balazs (Intel)

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IHK/McKernel is a multi-kernel operating system (OS) designed for extreme scale supercomputing. It runs Linux with a light-weight kernel (LWK) side-by-side in compute nodes with the main motivation of providing scalable, consistent performance for large scale HPC simulations while at the same time to retain a fully Linux compatible execution environment. This talk will provide an overview of IHK/McKernel's design principles along with evaluation running it on the full scale Oakforest-PACS machine as well as on multiple racks of Supercomputer Fugaku.
We summarize our findings and the lessons learned from a decade of HPC OS development.

13:40 - 13:55

「Wisteria/BDEC-01とh3-Open-BDEC」

中島 研吾 (東京大学情報基盤センター)

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2021年5月に東大情報基盤センターで運用を開始したWisteria/BDEC-01((計算・データ・学習)融合スーパーコンピュータシステム)は,総ピーク性能33.1PFLOPS,A64FX 7,680ノードから構成される「シミュレーションノード群(Odyssey)」と,NVIDIA A100を360基有する「データ・学習ノード群(Aquarius)」の2つのノード群を有しています。東大センターでは,内外の研究者と協力して,2019年度から(計算+データ+学習)融合を実現する革新的ソフトウェア基盤「h3-Open-BDEC」を開発しています。本講演では,Wisteria/BDEC-01とh3-Open-BDECの概要,適用事例について紹介します。このあとに続くh3-Open-SYS/WaitIO,h3-Open-UTIL/MPはh3-Open-BDECの一部として開発されたものです。

13:55 - 14:25

「h3-Open-SYS/WaitIO: 異種システム間通信を実現する通信ライブラリの概要」

住元 真司 (東京大学情報基盤センター)

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本講演では、既存のMPIプログラムを異種システム間で連携実行可能とするh3-Open-SYS/WaitIOを紹介する。
当センターのWisteria/BDEC-01(Odyssey+Aquarius)システム上で6月から試験運用を開始したMPIライクなAPIを 用いた異種アプリケーション実行の概要と異種システム間連成計算を実現するジョブ実行環境について述べる。

14:25 - 14:55

「弱連成のための汎用カップリングライブラリ「h3-Open-UTIL/MP」の紹介」

荒川 隆(CliMTech/東京大学情報基盤センター)

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h3-Open-UTIL/MPは様々なアプリケーションに広く適用可能なことを主目標の一つとして開発された汎用カプラである。適用可能な条件は、1)格子の相対的な位置関係が時間的に変化しない、2)データ交換時間間隔はデータ毎に一定、という2点のみである。ワークショップではh3-Open-UTIL/MPの構造やAPIについて解説するとともに、実モデルに適用した事例について紹介する。

14:55 - 15:10 休憩
15:10 - 15:40

「広域データ収集・解析プログラム開発のための「SINETStream」の紹介」

竹房 あつ子(国立情報学研究所)

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国立情報学研究所では、IoT(Internet of Things)を活用したアプリケーションシステムの開発を支援するため、ソフトウェアパッケージSINETStreamを開発している。SINETStreamでは、IoTのための機能を実装したJava、Python、Android用のライブラリの提供と、これらを用いた各種センサ情報を収集するサンプルアプリケーションを公開している。講演では、SINETStreamおよびその利用事例について紹介する。

15:40 - 16:10

「MPICH-Tofuの概要」

石川 裕(国立情報学研究所)

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富士通インターコネクトTofu-D向けに開発したMPI通信ライブラリMPICH-Tofuの概要について紹介する。MPICH-Tofuは米国アルゴンヌ国立研究所が中心となって開発されているMPI通信ライブラリである。富士通が提供しているTofu-D向け低レベル通信ライブラリuTofuを使ってMPICHを移植している。ソースコードはオープンソースとして公開している。

16:10 - 16:20 休憩
16:20 - 16:35

「東京大学情報基盤センターの活動紹介」

中島 研吾 (東京大学情報基盤センター)

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Wisteria/BDEC-01,h3-Open-BDEC以外の諸活動の概要のほか,2022年3月末に退役したOakforest-PACS(OFP)後継機へ向けた取り組みについて紹介します。

16:35 - 17:45

見学会「Wisteria/BDEC-01、mdx」(現地参加者のみ)

17:45 閉会