第十八回PCクラスタシンポジウム

主催 PCクラスタコンソーシアム
日時
2018年12月13日(木) 13:30~16:45(終了後、懇親会)
14日(金) 10:00~17:00
会場 秋葉原コンベンションホール
東京都千代田区外神田1-16-13 秋葉原ダイビル2F 〒101-0021
定員 200名
参加費 無料(懇親会は有料)
参加申込締切 2018年12月7日(金)正午

事前参加受付は締め切りました。
ご参加をご希望の方は、当日に会場受付にお越しください。

開催趣旨 「HPCとAIの現状と将来」

今後の科学技術の発展のためには、大規模計算科学シミュレーションだけでなく機械学習に代表されるAI技術が必要不可欠であり、PCクラスタはHPCとAIのゲートウェイです。PCクラスタコンソーシアムでは、産業界、アカデミック界と連携して、PCクラスタの普及に努めてきております。

本シンポジウムは「HPCとAI」をサブテーマとして開催いたします。

初日は、恒例のPCクラスタプラットフォーム最新動向および本コンソーシアム会員企業からの発表を行います。2日目は、東京大学の加藤真平様、気象庁の石田 純一様、PFNの福田 圭祐様、東京大学の工藤知宏様の招待講演等があります。また、最後に「HPCとAIの現状と将来」をテーマにパネル討論を行います。

プログラム

12月13日(木)

13:00 受付開始、企業展示開始
13:30~13:35

開会

PCクラスタコンソーシアム会長 石川裕

13:35~15:05

PCクラスタプラットフォームの最新動向

13:35~14:05

「インテルデータセンターソリューションのご紹介」

矢澤 克巳(インテル株式会社)

講演概要を開く

インテルは CPU だけでなく、ネットワーク、ストレージ、ソフトウェア、ワークロードの最適化などデータセンターに関連するあらゆるソリューションを提供しています。
本講演では、HPC を軸にインテルの製品・ソリューション、および 業界での取り組みをご紹介いたします。

14:05~14:35

「AMD EPYCプロセッサとAMD GPGPU Radeon Instinct技術概要」

中村 正澄(日本AMD株式会社)

講演概要を開く

AMDの機械学習向けGPGPU製品Radeon Instinctの最新製品の技術概要とソフトウェア開発環境、ならびに、AMD EPYCプロセッサの最新情報とその将来戦略について解説します。

14:35~15:05

「200Gbps HDR InfiniBandが登場!
~インターコネクトで加速!最新製品技術のご紹介~」

愛甲 浩史(メラノックステクノロジーズ株式会社)

講演概要を開く

いよいよ登場する、世界最速の200Gbpsを実現するHDR InfiniBand。進化したのは速度だけではありません。本セッションでは、より多くの皆様にとって、HPCの更なる効率化と幅広い構成での柔軟なご活用が可能となった、新世代のHDR InfiniBand製品・技術を徹底ご紹介します。

15:05~15:35 休憩
15:35~16:45

PCクラスタコンソーシアム会員企業発表

15:35~15:50

「SX-Aurora TSUBASAのAI/BD適用と事例について」

萩原 孝(日本電気株式会社)

講演概要を開く

本年2月に発売しましたSX-Aurora TSUBASAは、従来のHPC分野に加えて、AI/BD解析の分野でも活用いただける製品を目指して開発しました。本講演では、SX-Aurora TSUBASAのAI/BD解析分野への取り組みと事例をご紹介します。

15:50~16:05

「富士通のHPC&AIへの取り組みのご紹介」(仮題)

白幡 晃一(富士通研究所 先端コンピュータプロジェクト)

講演概要を開く

富士通のPCクラスタに対する取り組みについてご紹介します。特に、次世代のHPC&AIプラットフォームへの取り組みとして、HPCを活用してディープラーニングの処理を高速化する技術や、AIを活用することでHPCのシミュレーションを高速化したり使いやすくしたりする技術について、最新の研究開発事例を交えながらご説明します。

16:05~16:20

「現行プログラム資産を GPU 活用するための日立最適化 Fortran コンパイラ」

坂西 宣一郎(株式会社日立製作所)

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近年、HPC分野でもGPUリソースを活用し処理を高速化するケースが増えていますが、現行プログラム資産であるFortranプログラムをGPU対応するには非常に手間がかかるという課題もあります。
本講演では、自動GPU並列化機能により最小限の作業量でGPU対応できる日立最適化Fortranを紹介します。

16:20~16:35

「DDN Update for 2019」

橋爪 信明(株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパン)

講演概要を開く

2019年に向けてDDNの製品・ソリューションのアップデートをご紹介いたします。

16:35~16:40

「クラウドHPC構築運用自動化サービスのご紹介」

柴田 直樹(エクストリームーD株式会社)

講演概要を開く

機械学習 / 深層学習 / エンジニアリングシミュレーション(CAE) / ビッグデータ分析などAI時代を支えるHPCプラットフォームへのニーズが高まっています。当セッションでは、約10分でクラウド上に仮想クラスタシステムをデプロイし運用可能にする自動化サービス「XTREME-DNA」に加えて、開発中の新しいサービスをご紹介します。

16:40~16:45

「HPC向けOracle Cloudご紹介」

松山 慎(日本オラクル株式会社)

講演概要を開く

Oracle Cloudはベアメタルをベースとして、サーバ(CPU/GPU)やネットワークにオーバサブスクリプションが無い計算環境とアーカイブストレージなどを比較的安価に提供致してまいりました。
この度それらに加えHPC分野向けに以下のサービスを発表しました。

  • HPCインスタンス/RDMA
  • V100 x 16GPU搭載インスタンス
  • AMD EPYCインスタンス

クラウドバイデフォルトの元、これまでのクラウドではHPC用途利用では使いにくかった点を払拭したHPC向けのOracle Cloudとそのユースケースを紹介させて頂きます。

17:00~18:30 懇親会 (参加費1000円)

12月14日(金)

09:30

開場、展示開始

10:00~10:40

招待講演1

「DOM: Domain-Specific SoC Design for Self-Driving Technology」

加藤 真平(東京大学)

講演概要を開く

Autonomous driving is becoming a key technology for the automotive industry. From highways to city roads as well as geofenced areas, highly-convenient cost-effective mobility as a service will be provided by the autonomous driving technology. Computing challenges to this end are associated with its requirement of high performance and low power.

Autonomous driving modules, such as object detection, localization, mapping, planning, and prediction, often require high-performance computing capabilities, whereas the computing platform employed in autonomous vehicles need to be low-power.

In this talk, a domain-specific architecture for the autonomous driving technology is introduced, which addresses a trade-off problem of performance and power by a heterogeneous architecture approach.

This architecture implements specific autonomous driving functions by hardware logics, while main threads are still executed on traditional multi- and many-core CPUs. A prototype of this architecture is being developed with the open-source "Autoware" project.

10:40~11:20

招待講演2

「数値予報~気象庁におけるスパコンを利用した気象予測~」

石田 純一(気象庁)

講演概要を開く

気象庁は顕著現象に対する防災情報、生産性向上に資する気象情報、温暖化適応策の策定を支援する情報の提供等を行っており、これらの情報の基盤技術として、スーパーコンピュータを用いた数値予報の開発・運用を行っている。
本講演では、気象庁における数値予報とスーパーコンピュータの概要と将来の展望について紹介する。

11:20~11:40

PCクラスタコンソーシアム専門部会報告1

システムソフトウェア技術部会

「次世代メニーコア型スパコンのためのシステムソフトウェア」

並列プログラミング言語XcalableMP規格部会

「XMP規格部会の活動報告」

11:40~13:00

昼休み

13:00~13:20

PCクラスタコンソーシアム専門部会報告2

実用アプリケーション部会

「並列プログラミング講習会活動と実用アプリケーションクラウドのご紹介」

「OpenFOAMによる流体解析ベンチマークテスト」

HPCオープンソースソフトウェア普及部会

「HPCオープンソース普及部会」

13:20~14:00

招待講演3

「PFNにおける機械学習の取り組みとHPC (High Performance Computing)について」

福田 圭祐(Preferred Networks, Inc.)

講演概要を開く

深層学習においては、大量のデータと大規模な計算資源を用いることが重要である。
Preferred NetworksではNVIDIA社のGPUを多数搭載した計算基盤「MN-1」を運用している。我々はMN-1を用いて、ImageNet学習を15分で完了、Open Images Challengeにおいて2位などの結果を残してきた。
本講演では、HPCの視点から見たときの深層学習の特徴と課題について述べ、弊社における技術開発と運用の取り組みについて紹介する。

14:00~14:40

招待講演4

「ポストムーア時代の通信と計算のバランスとアクセラレータクラウド構想」

工藤 知宏(東京大学)

講演概要を開く

ムーアの法則に従った半導体集積度向上の限界の到来により、汎用プロセッサの性能向上が望めなくなり、様々なアクセラレータを用いたヘテロジニアスコンピューティングが注目されている。また、半導体ダイ、パッケージ、基板、筐体、データセンターなどの階層での最大通信帯域の制限、ニューロモーフィックなどの新しい計算方式とアナログ演算の採用などにより、各階層での通信と計算能力のバランスが変化している。
本講演では、通信と計算能力のバランスの変化について述べ、ヘテロジニアスコンピューティングを実現するアクセラレータクラウドについて述べる。

14:40~15:00

休憩

15:00~17:00

パネル討論「HPCとAIの現状と将来」

モデレータ: 朴 泰祐(筑波大学)
パネリスト:
(五十音順)
  • 加藤 真平(東京大学)
  • 工藤 知宏(東京大学)
  • 近藤 正章(理化学研究所/東京大学)
  • 福田 圭祐(Preferred Networks, Inc.)

討論趣旨を開く

HPC技術、特にPCクラスタを中心とするスーパーコンピュータはDeep Learningに代表されるAI研究に大きく貢献しており、国内では産総研のABCI、東工大のTSUBAME3.0、米国ではORNLのSummitやLLNLのSierra等、GPUをエンジンとする大規模スーパーコンピュータ上でのAI研究が展開されつつある。

現時点でHPC技術は特にGPUにおける半精度演算を中心にAIに対する大きな貢献があると思われるが、HPC技術のすべて(プロセッサ、メモリ、相互結合網等の性能)がAIに必要なわけでもないかもしれない。HPCアプリケーションに必須だった要素がどの程度AIに貢献しているのかによって、今後AIが大きなビジネス及び研究の大きな予算を占め、それに特化したシステムが求められた時、プロセッサやネットワーク、ストレージを構築する上で従来のHPCアプリケーションとは異なった方向でのシステム構築が進むかもしれない。一方で、AIがHPCに貢献する例も出始めている。例えば、ヒューリスティクスに頼って進められていたパラメータサーチを、人手や勘による探索から、より効率的なものに切り替える等の例がある。もっとタイトな協調はあり得るのか?

以上のような背景の上で、AIとHPCの両者の関係がどうなっていくのか、目指すシステムの方向は変わるのか、あるいはシナジーがあり得るのかについて議論したい。(パネルモデレータ:朴泰祐(筑波大学)

会員展示

展示時間: 12月13日(木) 13:00~19:00、14日(金)09:30~15:00
展示会場: シンポジウム会場内
展示企業・団体(五十音順):
  • 株式会社アックス
  • インテル株式会社
  • エクストリームーD株式会社
  • SCSK株式会社
  • 筑波大学計算科学研究センター
  • 株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパン
  • 東京大学情報基盤センター
  • 日本AMD株式会社
  • 日本オラクル株式会社
  • 日本電気株式会社
  • 株式会社日立製作所
  • 富士通株式会社
  • メラノックステクノロジーズ