PCクラスタコンソーシアム HPCオープンソースソフトウェア普及部会ワークショップ 「多様化するアクセラレータ」

主催 PCクラスタコンソーシアム HPCオープンソースソフトウェア普及部会
日時 2022年1月20日(木)13:00~17:30
開催形式 Zoomによるオンライン会議
参加費 無料(事前登録が必要です)
参加申込締切 事前参加登録の受付を終了しました。

開催趣旨

2021年11月のTOP500リストにおいて、上位10システムのうち8つのシステムでいわゆる「アクセラレータ」が使われています。500システム全体で見ても30%近いシステムでアクセラレータが使われており、HPC分野においてアクセラレータを搭載するシステムは全く珍しくありません。AI分野など、アクセラレータの利用が事実上必要不可欠になっている分野もあり、今後もアクセラレータの普及は進んでいくでしょう。現在、HPC分野で最も多く採用されているアクセラレータはNVIDIA社のGPUであり、それを利用するための環境整備やノウハウの蓄積も最も進んでいます。しかし、例えば米国の次期エクサスケールシステムでは他社のGPUの採用も計画されていますし、さらにはGPU以外のアクセラレータ選択肢も増えています。演算性能を高めるだけではなく、演算以外の処理をオフロードするためのアクセラレータも登場しており、アクセラレータの用途という意味でも多様化していくでしょう。

今回は、そのような時代のオープンソースソフトウェア開発や普及活動に有用な情報として、各ベンダーの最新アクセラレータを紹介いただくとともに、HPC分野におけるアクセラレータの将来展望を議論するパネルディスカッションを行います。

プログラム

13:00-13:05

開会挨拶

佐藤三久(PCクラスタコンソーシアム会長/理化学研究所)

13:05-13:20

ワークショップ趣旨説明

滝沢寛之(東北大学)

13:20-13:45

「GPUとDPUによるアクセラレーテッド コンピューティング」

佐々木 邦暢(エヌビディア合同会社)

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GPUは、いまやAIやHPCの演算に欠かせない存在となりました。この講演では、最新のAmpereアーキテクチャの特徴を改めて紹介すると共に、新たなアクセラレータであるDPU (Data Processing Unit) にもフォーカスします。アプリケーションの演算を高速化するGPUと、データセンタのインフラストラクチャを高速化するDPU、その組み合わせが新しいコンピューティングプラットフォームを実現します。

13:45-14:10

「AMD Instinct GPU and ROCm technical overview」

Greg, Oakes (AMD Sr. Solution Architect)

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AMD Instinct GPUと開発環境ROCmの技術概要について、ベンチマークデーターと共に最新状況をご紹介いたします。最新GPU, MI200 シリーズの製品概要、スペック、開発環境ROCm 5.0の最新情報をご案内いたします。プレゼンテーションは英語になります

14:10-14:35

「AI革新プロセッサIPU」

中野 守(Graphcore Japan KK)

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最先端のAIアルゴリズムを高速に処理する事を目的にグラフコアが新たに開発したAI専用プロセッサIPU及びそのシステムIPU-PODと開発環境などをご紹介します。Compute in Memory+MIMDのアーキテクチャをベースにメニーコアと高速なSRAMメモリとを備えたIPU、更に大規模自動並列処理を可能にする為に、BSP方式の並列アーキテクチャを採用したスケーラブルなシステムを概説します。

14:35-14:45 休憩
14:45-15:10

「インテルXPU戦略」

大内山 浩、髙藤良史(インテル株式会社)

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大きな変革期を迎える今、スピードを産み出すHPC/AIはあらゆる局面で重要性が高まっています。インテルはこうした要件に対応するためCPUに加え、XPU戦略としてGPGPU、FPGA、IPUといったさまざまなアクセラレータの開発・提供を進めています。本発表では、こうしたアクセラレータとアプリケーション開発を横断的にサポートするOneAPIの最新情報をご紹介します。

15:10-15:35

「ハイブリッドアクセラレータ SX-Aurora TSUBASA」

政岡 靖久(日本電気株式会社)

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SXシリーズで培ったベクトル技術を一枚のPCIカードに収めたものが、最新シリーズであるSX-Aurora TSUBASAです。今回は、アクセラレータ観点での製品特徴を説明させて頂き、さらにはハイブリッドアクセラレータとしての丸ごと実行機能についても説明させて頂きます。最後に未来で目指す方向性についても説明させて頂きます。

15:35-16:00

「SambaNova Systemsのご紹介」

鯨岡俊則(SambaNova)

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SambaNova Systemsは2017年にシリコンバレーで創業したスタートアップ企業です。Softwareを中心にHardwareおよびサービスを提供しています。現在日本においては開業の準備段階ですが、本ワークショップでは製品およびサーピスの概要についてご紹介させていただきます。

16:00-16:10 休憩
16:10-17:30

パネルディスカッション

「HPCを加速するアクセラレータの挑戦と将来展望」

モデレータ: 滝沢寛之(東北大学)
パネリスト:
  • 井﨑 武士(エヌビディア合同会社)
  • 大内山 浩(インテル株式会社)
  • 鯨岡 俊則(SambaNova)
  • 中野 守(Graphcore Japan KK)
  • 政岡 靖久(日本電気株式会社)
  • 吉田 佳司(日本AMD株式会社)

趣旨を開く

今後、ワークロードの多様化に伴いHPCの分野においても様々なアクセラレータの利用が期待されている。現状で広く使われているアクセラレータに対して、各社はどのような戦略でビジネスを展開していこうとしているのか。アクセラレータを利用した変革に挑む各社が、現在のアクセラレータとの差別化や将来展望を討議する。