PCクラスタワークショップ in 仙台

主催
共催
PCクラスタコンソーシアム
東北大学サイバーサイエンスセンター
東北大学大学院情報科学研究科
日時 2016年2月19日(金) 10:00~19:00
会場 東北大学青葉山キャンパス(Gエリア)
情報科学研究科大講義室
参加費 無料(但し、懇親会1000円)
定員 100名
事前登録  終了しました

開催趣旨

 科学技術の発展のためには、大規模計算科学シミュレーションが必要不可欠であり、PCクラスタは計算科学へのゲートウェイです。PCクラスタコンソーシアムでは、産業界、アカデミック界と連携して、計算科学へのゲートウェイであるPCクラスタの普及に努めてきております。

 この度、東北大学サイバーサイエンスセンターおよび東北大学大学院情報科学研究科の共催をいただき東北大学青葉山キャンバスで、「PCクラスタワークショップ in 仙台」を開催いたします。
 本ワークショップでは、特別講演として、HPC Platform SoftwareのDr.Figen UlgenよりHPC分野での新しい取り組み「OpenHPC」の紹介、東北大学流体科学研究所大林茂先生より「多目的設計探査とMRJ」を、筑波大学計算科学研究センター朴泰祐先生より「JCAHPCにおける国内最大PCクラスタの導入と運用に向けて」の講演をいただきます。
 また、恒例のPCクラスタプラットフォームの最新動向、PCクラスタコンソーシアム会員からはこの分野での取り組みについての発表を行います。さらには、「東北大学新スーパーコンピュータシステムの紹介と高性能計算に関する研究開発活動」を東北大学サイバーサイエンスセンターの小林広明先生からご講演いただき、新スーパーコンピュータシステム見学も企画しております。最新のPCクラスタを取り巻く技術動向が満載のワークショップです。

 多数のご参加をお待ちしております。


プログラム

2016年2月19日(金)

09:30 - 受付開始
10:00 - 10:10 PCクラスタコンソーシアムのご紹介
 石川 裕
(PCクラスタコンソーシアム/理化学研究所計算科学研究機構)
10:10 - 11:40 PCクラスタプラットフォームの最新動向
10:10 - 10:40 「Intel's HPC Scalable System Frameworkの将来」
 根岸 史季
(インテル株式会社)
 Scalable System Frameworkはインテルが提唱するHPCの設計指針で、小規模クラスタから世界最大のスパコンまで、従来のHPCからビッグデータまで広範囲のアプリに適したシステムの標準に基づいた実装を可能にします。
10:40 - 11:10 「AMDの最新製品戦略とプラットフォームソリューション」 講演資料
 岩佐 英敏
(日本AMD株式会社)
 業界最高峰のグラフィックスとx86系プロセッサーを世にリリースし続けてるAMD。 AMD OpteronプロセッサーやFireProグラフィックス等の最新エンタープライズ製品情報をお伝えすると同時に、昨年発表したBoltzmann InitiativeによるGPGPUへの取り組みに代表されるAMDの中長期的戦略をPCCCの皆様に御紹介します。
11:10 - 11:40 「エクサスケールシステムの実現に向けて」 講演資料
 井上 康人
(メラノックステクノロジーズジャパン株式会社)
 弊社は100Gb/s EDR InfiniBand製品の出荷を開始しています。しかし、これはエクサスケールシステム実現の過程に過ぎないと考えています。 EDR製品の最新状況ならびにエクサスケールシステム実現へ向けて弊社が考えていることを紹介させていただくとともに、なぜエスサスケールシステムの実現にInfiniBandが最適なのかを説明させていただきます。  
11:40 - 12:40 昼休み
12:40 - 14:25 特別講演
12:40 - 13:10 「OpenHPC - A community driving innovation and efficiency in the HPC Ecosystem」
 Figen Ulgen
(HPC Platform Software)
 Open HPCは標準化された要素技術に基づいてクラスターの構築と管理に必要な様々なソフトウェアを相互運用可能なビルディングブロックとして定義し、クラスターの構築と管理を容易にします。
13:10 - 13:55 「多目的設計探査とMRJ」 講演資料
 大林 茂
(東北大学流体科学研究所)
 現在開発中の国産旅客機MRJへの適用例を通じて、設計者の知識や経験・ 勘に捕われることなく多種多様な性能を同時に改善するための設計情報を獲得す るために提案された、進化的計算とデータマイニングをベースとした「多目的設 計探査」の考え方を解説する。
13:55 - 14:25 「JCAHPCにおける国内最大PCクラスタの導入と運用に向けて」 講演資料
 朴 泰祐
(筑波大学計算科学研究センター)
 筑波大学と東京大学の共同運営による最先端共同HPC基盤施設 (JCAHPC) は、両大学のスーパーコンピュータセンター(筑波大学・計算科学研究センター、東京大学・情報基盤センター)が共同で大規模スーパーコンピュータの調達と運用を行うために組織され、現在、最初の共同調達システム調達作業を行っている。同システムはメニーコア型プロセッサを基本とする超大規模クラスタ構成を取り、最大理論ピーク性能が20~30PFLOPS程度になると見込まれており、2016年度後半に東京大学柏キャンパスに設置、各種規模での試験運用を経て、両大学の主力スーパーコンピュータとして運用される予定である。本講演では、JCAHPCにおけるスーパーコンピュータの概要と運用について概説する。(なお、講演時点で同システムは調達中であり、最終的な仕様等については未定である点をご了解下さい。)
14:25 - 14:45 コーヒーブレーク
14:45 - 16:00 PCクラスタコンソーシアム会員企業発表
14:45 - 15:00 「富士通のHPCの取り組み」 講演資料
 藤野 秋彦
(富士通株式会社)
 富士通では、スーパーコンピュータやPCクラスタとともに、手軽にHPCをご利用いただけるクラウドサービスとして「TCクラウド」をご提供しています。HPCワークロードに適したクラウドとして基本的な要件に加え、さらに富士通ならではの様々な機能・サービスを備えています。
15:00 - 15:15 「Microsoft Azure for Researcher」 講演資料
 平塚 建一郎
(日本マイクロソフト株式会社)
 研究・開発者が利用できるマイクロソフトのクラウドサービス "Azure" をご紹介いたします。
15:15 - 15:30 「NECベクトルスーパーコンピュータSX-ACEのご紹介」 講演資料
 百瀬 真太郎
(日本電気株式会社)
 NECが提供するベクトル型スーパーコンピュータSX-ACEは、世界トップレベルの単一コア演算性能、および世界一の単一コアメモリバンド幅により、超並列や特殊な言語に頼ることなく科学技術計算の超高速処理を実現します。SX-ACEはHPCGベンチマークにおいて世界一の実行効率を実現すると同時に、トップクラスの電力効率を達成しています。本講演では、SX-ACEのアーキテクチャ、および実行性能・電力効率についてご紹介致します。
15:30 - 15:45 「エネルギー効率を高めた組合せ最適化問題向けアクセラレータ」 講演資料
 清水 正明
(株式会社日立製作所)
 日立では、高い電力性能比を得られる非ノイマン型の動作原理に立脚したコンピューティングの研究を推進しています。その一例の、組合せ最適化問題向けのアクセラレータとして、イジングモデルの構造を模した半導体集積回路「イジングチップ」を試作しましたのでご紹介します.
15:45 - 16:00 「分散機械学習プラットフォーム axLinux/雷神L などのご紹介」 講演資料
 竹岡 尚三
 (株式会社アックス)
 
16:00 - 16:30 「東北大学新スーパーコンピュータシステムの紹介と高性能計算に関する研究開発活動」 
 小林 広明
 (東北大学サイバーサイエンスセンター) 講演資料
 東北大学で新たに導入したベクトル型スーパーコンピュータSX-ACEの機能・性能を、ユーザプログラムやHPCGベンチマークを用いて評価した結果を用いてご紹介します。また、高性能計算に関する共同利用・共同研究拠点としての本センターの研究活動、特に、HPCを耐災害インフラとして活用することを目的として研究開発を行っている「リアルタイム津波浸水被害予測システム」についてもご紹介いたします。
16:30 - 17:30 システム見学
 平成27年2月から運用を開始した最新のベクトル型スーパーコンピュータSX-ACEを中心に、並列クラスタシステム、ストレージシステム、大規模3次元可視化システムの見学を行います。また、新スーパーコンピュータ導入に伴い建設したスーパーコンピュータ棟の冷却設備等や情報処理学会認定の分散コンピュータ博物館も併せてご案内いたします。 
17:30 - 19:00 懇親会(会費 1000円)