第十三回PCクラスタシンポジウム

主催 PCクラスタコンソーシアム
会場 秋葉原コンベンションホール
参加費 無料
定員 200名
事前登録 終了しました

 

開催趣旨

 科学技術の発展のためには、大規模計算科学シミュレーションが必要不可欠であり、PCクラスタは計算科学へのゲートウェイです。PCクラスタコンソーシアムでは、産業界、アカデミック界と連携して、計算科学へのゲートウェイであるPCクラスタの普及に努めてきております。
 本シンポジウム初日は、東京工業大学の松岡聡先生から基調講演「TSUBAME2.0から2.5への進化、3.0への道」を、また、筑波大学の佐藤三久先生をモデレータとした、エクサ時代のPCクラスタについてのパネル討論を予定しています。
 2日目は、理化学研究所の杉田有冶博士による最新の計算化学研究についての特別講演に加え、エクサ時代に向けてのISVの取り組み、恒例のPCクラスタプラットフォーム最新動向、PCクラスタコンソーシアム専門部会からの報告、コンソーシアム会員企業の取り組みを紹介いたします。

PCクラスタや計算科学に関する情報が満載です。
多数のご参加をお待ちしております。


プログラム

12月12日(木)

    • 13:30 - 13:40  オープニング石川 裕 (東京大学/PCクラスタコンソーシアム) 
    • 13:40 - 14:30 基調講演「TSUBAME2.0から2.5への進化、3.0への道」
      松岡 聡 (東京工業大学)
       TSUBAME2.5は2013年9月に稼働したTSUBAME2.0のアップグレードであり、倍精度性能はでは5.7テラフロップスへの性能向上に加え、単精度では17.1ペタフロップスと日本一の性能となったにもかかわらず、電力は2割近く削減され、 Green500において再び世界のトップクラスにランクインする。また、TSUBAME3.0 に向けたプロトタイプであるTSUBAME-KFCもほぼ同時に稼働し、更なる電力効率の向上に向けた新技術の確立と、ビッグデータなど新たなるアプリケーション分野での圧倒的な性能向上を目指す。
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    • 14:30 - 15:00 コーヒーブレーク
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  • 15:00 - 17:00 パネル討論「エクサ時代のPCクラスタ」
     2020年ごろにはエクサフロップス(エクサスケール)が達成されると期待されており、米国、欧州、中国、我が国でもエクサスケールシステムの研究開発が計画・構想されています。その頃のPCクラスタがどのようなものになるのか、技術的なブレークスルー、どのような応用があるかについて、議論します。
     例えば、それらのシステムで共通している目標として、システム電力を数十MWでエクサを達成することとしています。その場合、中規模のPCクラスタではペタフロップス、小規模でも数百テラフロップスの性能をもつことが予想されます。あるいは、フロップスでなく、ビックデータに向けて別の展開があるかもしれません。
    本パネルディスカッションでは、ざっくばらんに、2020年頃のPCクラスタ像を議論する予定です。
    • モデレータ
      佐藤 三久 (筑波大学/理化学研究所)
    • パネリスト
      松岡 聡 (東京工業大学)
      牧野 淳一郎 (東京工業大学/理化学研究所) 講演資料
      久門 耕一 (株式会社富士通研究所)
      米村 崇 (株式会社日立製作所)
      中田 登志之 (日本電気株式会社)
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  • 17:00 - 19:00 懇親会(会費1,000円)

12月13日(金)

  • 10:00 - 11:30 PCクラスタプラットフォームの最新動向
      • 10:00 - 10:45 "Investing for Innovation"
        Joseph Curley (Intel Corporation)
         This discussion will provide an overview of the challenges of enabling systems approaching exascale, Intel's research towards solutions to these challenges, and opportunities to collaborate to enable science, research, insight and discovery at the end of this decade.
      • 10:45 - 11:30 「AMDのエクサ時代へのヘテロジニアスコンピューティング」
        林 淳二 (日本AMD株式会社)
         来年2014年に大きく製品戦略が変更が行われ、画期的な製品をリリースする予定のAMD。 各種AMD製品(CPU/GPU/APU)の最新情報だけでなく、AMDがEXAコンピューティング時代へ向け推進するヘテロジニアス・コンピューティング構想の最新情報(特にhQ =ヘテロジニアス・キューイング)やソフトウェアの対応状況をご説明させて頂きます.
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  • 11:30 - 12:00 講演「エクサ時代へのISVの取り組み」 講演資料
    黒石 浩之(株式会社ソフトウェアクレイドル)
     スーパーコンピュータはエクサ・フロップスへ向けて始動し始め、各ご担当者様は思いを巡らせています。このエクサ・マシンはISVにとってどういう意味を、どういう方向性を示そうとしているのでしょうか。そこにはISVにとっても理想的な環境が待っているのでしょうか。大規模・高速演算への取り組みを通して、エクサ時代を見てみたいと思います。
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  • 12:00 - 13:30 昼休み
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  • 13:30 - 14:20 特別講演「細胞環境を考慮した生体分子シミュレーションの現状と今後」 講演資料杉田 有冶(理化学研究所)
     2013年のノーベル化学賞は、分子力学と量子化学を統合したマルチスケール法の開発を行った米国の3人の研究者に与えられた。このように従来は実験のみに頼りがちであった「化学」においてもシミュレーションなどの理論計算は非常に重要な位置を示すようになってきた。計算機の性能向上により、従来は不可能と考えられてきた複雑なシステムに関する計算が可能になりつつある。その一つとして我々が行っている「細胞環境を考慮した生体分子シミュレーション」の現状と今後の展望について紹介する。


  • 14:20 - 15:20 PCクラスタコンソーシアム活動報告
    • 14:20 - 14:45 システムソフトウェア技術部会
      「次世代PCクラスタのためのシステムソフトウェア」 講演資料
      石川 裕 (東京大学)
       PCクラスタコンソーシアムメンバである東京大学、理化学研究所、日立製作所、日本電気、富士通、アックスとともに開発を進めているシステムソフトウェアの開発状況を紹介する。 
    • 14:45 - 15:05 並列プログラミング言語XcalableMP規格部会
      「プログラミング言語XcalableMP規格部会の 活動報告と実装状況・課題」 講演資料
      佐藤 三久 (筑波大学/理化学研究所)
       並列プログラミング言語XcalableMPの規格部会の活動と11月に公開したversion 1.2の内容について紹介する。また、理研計算科学研究機構と筑波大で進めているXcalableMPのレファレンス実装であるOmni XMP コンパイラの開発状況とSC13 Class2で獲得したawardについても報告する。 
    • 15:05 - 15:20 実用アプリケーション部会
      「HPC市場の拡大を目指して - 実用アプリケーション部会」 講演資料
      西 克也 (株式会社ベストシステムズ)
       コスト性能の優れたPCクラスタは各種計算における最適なプラットフォームとして定着してきた。しかしながら、一方でPCクラスタ自体の販売は利幅が少なく、小規模なシステムではメンテナンスが問題となってきている。また、大学や研究機関での利用は進んできたが、私企業における設計などの業務への適用に関しては大きな進展はなく、日本全体として停滞気味である。そこで、実用アプリケーション部会を設立、企業で使われる実用アプリケーションの並列化を促進して、PCクラスターの促進を図ることとした。この部会設立の目的、活動の内容、現状を報告する。 

  • 15:20 - 15:50 コーヒーブレーク
  • 15:50 - 17:35 企業発表
    • 15:50 - 16:05 「Crayのクラスタテクノロジ概要」 講演資料
      中野 守 (クレイ・ジャパン・インク)
       2012年末にCrayの4番目の事業部としてクラスタ製品の提供を開始した。最新テクノロジを素早く取り込み事が可能で、独自のクラスタ管理ソフトウェアであるACE (Advanced Cluster Engine)やCrayが持つ様々な技術、品質管理、サポートと組み合わせたシステムを展開している。事例と共にこれらの技術概要を紹介する。
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  • 16:05 - 16:20 「富士通のPCクラスタへの取り組み」
    中島 耕太 (富士通株式会社)
     富士通のPCクラスタに対する取り組みについてご紹介します。 特に近年注目されているIntel社製Xeon Phi™ ついて、最新の性能評価結果やチューニング手法について説明します。また、大規模環境においてXeon Phi™ を利用する際の利用手法についてご説明します。
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  • 16:20 - 16:35 「NEC メニーコアサーバと超解像デモ開発事例のご紹介」 講演資料
    那須 康之 (日本電気株式会社)
     インテル® Xeon Phi™ コプロセッサーを搭載する のメニーコアサーバ Express5800/HR120b-1 の優れた特長についてご紹介します。また、昨年11月に米国ソルトレイクシティで開催されたSC12でのインテルによるXeon Phi™ コプロセッサーの発表に合わせてメニーコアサーバ上でNECが開発したリアルタイム超解像デモの開発事例についてご紹介します。
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  • 16:35 - 16:50 「TOP500トレンド分析」
    西 克也 (株式会社ベストシステムズ)
     2013年11月に発表のあったTOP500について、恒例でメールマガジンで配信している分析についてお話しさせて頂きます。
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  • 16:50 - 17:05 「日立のテクニカルコンピューティングへの取り組み」
    清水 正明 (株式会社日立製作所)
     日立製作所のテクニカルサーバおよびサーバラインナップをご紹介します。また、最新のPCクラスタシステムやビッグデータなどへの取り組みについてお話しします。 。
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  • 17:05 - 17:20 「CAE・HPCとDDNストレージシステム」小林 裕之(SCSK株式会社)
     CAE・HPCではアプリケーション毎にクラスタシステムを運用することのメリット/デメリットがあります。特にシステム管理・運用の観点からストレージの統合化を行った事例をもとに、DDNが提供するストレージソリューションをご紹介します。
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  • 17:20 - 17:35 「マルチGPU クラスタLinux "axLinux/雷神G"」
    竹岡 尚三( 株式会社アックス)
     AXEはシンクライアントや自動車に必要な基本ソフトウェア及び、サーバ技術を開発提供し、また、データマインニング・サービスを提供しています。今回は、1つのマザーボードにGPUカードを数十枚接続して、駆動できる 64ビットクラスタOS「axLinux/雷神G」のご紹介を行います。

  • 17:35  クロージング

 


PCクラスタコンソーシアム企業展示(12月12日 13:00 - 19:00、13日 9:30 - 15:50)

株式会社日立製作所
SCSK株式会社
株式会社アックス
東京大学・筑波大学 (最先端共同HPC基盤施設(JCAHPC))
富士通株式会社
日本電気株式会社
クレイ・ジャパン・インク