MPICH-SCore − はじめに


はじめに

このドキュメントでは、すぐにコンパイルしてクラスタ上で実行させたい MPI アプリケーションプログラムがあることを想定しています。また、 クラスタにログインしてプログラムを動かす方法を、前もって知っている必要があります。 また、MPICH-SCore がシステムをインストールしたときに適切にコンパイルされインストールされていなければなりません。

MPICH-SCore は、 MPICH バージョン 1.2 をベースにつくられたMPIライブラリです。MPIの規格であるMPI-1および、一部のMPI-2をサポートしています。 MPICH-SCore は RWCP で開発された SCore-D オペレーティングシステムのもとで動作します。 ゆえにSCore-Dによる、 ジョブスケジューリングチェックポイント機能などが 使用できます。PBSによるバッチ処理も可能です。 また、MPICH-SCore は 低レベルメッセージパッシングシステムとして、 PMを使用しています。そのため、 PMが対応しているすべてのネットワークインターフェースの組合せを 使用することができます。

標準の MPICH で動いているプログラムは、 MPICH-SCore でも簡単に動作させることができます。

本ディストリビューションには 2 つのバージョン(デバイス)の MPICH-SCore が含まれています。 ひとつは ch_score (MPICH-SCore version 1.0) もうひとつは ch_score2 (MPICH-SCore version 2.0)です。 性能は ch_score2 のほうが高いのですが、 ch_score のほうが、稼働実績があるので安定しているものと思われます。

デフォルトでは ch_score と ch_score2 の両方がインストールされます。

プログラムをコンパイルし実行するためには以下のステップが必要になります:

  1. MPIアプリケーションのコンパイル
  2. MPIアプリケーションの実行

MPICH-SCore のふたつのバージョン ch_score と ch_score2 は、 コンパイル時に mpiccmpic++、または mpif77 のオプションで、切替えます。 デフォルトでは ch_score が使用されます。ch_score2 を使用する場合は、 MPI コンパイラに、オプション -device ch_score2 を指定します。 ch_score と ch_score2 では、アプリケーションの実行時オプションが 異なります。

詳しくは以下のドキュメントを参照してください。

制限

関連項目

MPICH-SCore version 1.0 (ch_score): MPIアプリケーションのコンパイル
MPICH-SCore version 1.0 (ch_score): MPIアプリケーションの実行
MPICH-SCore version 2.0 (ch_score2): MPIアプリケーションのコンパイル
MPICH-SCore version 2.0 (ch_score2): MPIアプリケーションの実行

mpic++(1), mpicc(1), mpif77(1), mpirun(1) scrun(1)

任意のコンパイラの提供

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CREDIT
This document is a part of the SCore cluster system software developed at PC Cluster Consortium, Japan. Copyright (C) 2003 PC Cluster Consortium.