SCATTER(6)
SCORE-D COMMANDS
SCATTER(6)
名称
scatter - scrun の標準入力をブロードキャストします

書式
scatter [-node node_number] [-file filename]

解説
scatterscrun(1) コマンドによって呼び出されなければなりません。scatter は scrun プロセスの標準入力をクラスタ上で動作している全ての scatter プロセスにブロードキャストします。

scatter では以下のオプションが利用できます:

-node node_number
scrun の標準入力が node_number で指定された ノードにのみコピーされます。このオプションが指定されない場合には scrun の標準入力がクラスタ上で動いている全ての scatter プロセスにブロードキャストされます。

-file filename
ブロードキャストされたデータがファイル filename に書き出されます。filename が "/" で始まらない場合、一時出力ファイルが /var/scored ディレクトリの下に作成され、並列ジョブが終了すると、ファイルは自動的に削除されます。-file オプションが指定されない場合、ブロードキャストされたデータはクラスタ上の各 scatter プロセスの標準出力に出力されます。scatter が SMP クラスタ上で -file オプション付きで実行された場合、各ホストに出力ファイルが一つだけ作成されることに注意してください。

scatter コマンドは SCore-D の並列ジョブ管理機能とともに使用されるよう設計されています(scrun(1) の man ページも参照してください)。scatter はクラスタの外部にあるファイルをクラスタホスト内にスケーラブルな方法でコピーします。また、ユーザは普通の逐次プログラムや Unix コマンドを、system(6) SCore-D コマンドを用いてクラスタ上で並列に実行させることができます。

以下にいくつか例をあげます:

$ scrun -nodes=8 scatter == a.out < my.dat
この例では、標準入力ファイル my.dat がクラスタ上で動いている全ての a.out プロセスの標準入力として与えられます。
$ scrun -nodes=16x1 scatter -file cluster.dat :: a.out < local.dat
この場合、ローカルファイル local.dat が全 16 ホスト上で /var/scored 下のテンポラリディレクトリ内のファイル cluster.dat にコピーされた後、ユーザプログラム a.out がクラスタ上で実行されます。このため、a.out プログラムはブロー ドキャストされたファイルを読み込むことができます。

関連項目
scrun(1), system(6), gather(6)

CREDIT
This document is a part of the SCore cluster system software developed at PC Cluster Consortium, Japan. Copyright (C) 2003 PC Cluster Consortium.