ここでは、実行バイナリの作成手順に関して説明します。 まず、最初にソースコードから RPM パッケージを作成する手順に関して説明します。 その後、ソースコードから手動でインストールする場合の手順に関して説明します。
SCore 自動構成ツールの RPM パッケージを作成する手順に関して説明します。 RPM作成用のスクリプトは、SCoreのバイナリパッケージが/opt/scoreにインストールされている事を前提としています。 まず最初に、SCoreのバイナリを、作業を行うホストにインストールしてください。 SCore 自動構成ツールのソースコードは、SCore 6のソースに含まれていますので、PCクラスタコンソーシアムから、ソースコードを入手して、作業を行うホスト上に展開してください。 SCoreのソースコードを ~/score6-src に展開した場合、以下に示すコマンドを実行して下さい。 なお、RPMの作成作業はroot権限が必要となりますので、rootでログインしてからコマンドを実行してください。
# cd ~/score6-src/sccfg/release # make rpm
上記コマンドの実行により、以下に示す RPM ファイル、および、ソース RPM ファイルが作成されます。
手動により、SCore 自動構成ツールの実行バイナリを作成する手順に関して説明します。 SCore 自動構成のビルド環境は、SCoreのバイナリパッケージがインストールている必要があります。 まず最初に、SCoreのバイナリを、作業を行うホストにインストールしてください。 SCore 自動構成ツールのソースコードは、SCore 6のソースに含まれていますので、PCクラスタコンソーシアムから、ソースコードを入手して、作業を行うホスト上に展開してください。 ここでは、SCoreのソースコードが ~/score6-src に展開されている事を前提として説明します。 なお、インストール作業はroot権限が必要となりますので、rootでログインして作業をしてください。
まず最初に、~score6-serc/sccfg ディレクトリ以下にある config.make を、インストールする環境に合わせて修正します。
以下の表に、設定可能なパラメータと配布時の設定を示します。
ビルドする環境に合わせて、設定を修正してください。
変数 | 設定値 | 内容 |
---|---|---|
SCORE_INSTALL_ROOT | /opt/score | SCoreのインストールディレクトリ |
SCCFG_INSTALL_ROOT | ${RPM_BUILD_ROOT}/opt/sccfg | SCore自動構成ツールのインストールディレクトリ |
SCCFG_BIN_DIR | ${SCCFG_INSTALL_ROOT}/bin | 実行バイナリの格納先 |
SCCFG_SBIN_DIR | ${SCCFG_INSTALL_ROOT}/sbin | システム管理者用実行バイナリの格納先 |
SCCFG_SETUP_DIR | ${SCCFG_INSTALL_ROOT}/setup | セットアップツールの格納先 |
SCCFG_LIBEXEC_DIR | ${SCCFG_INSTALL_ROOT}/libexec/sccfg | 実行バイナリから呼び出されるプログラムの格納先 |
SCCFG_LIBEXEC_CLINET_DIR | ${SCCFG_LIBEXEC_DIR}/client | クライアント用ツールから呼び出されるプログラムの格納先 |
SCCFG_LIBEXEC_SERVER_DIR | ${SCCFG_LIBEXEC_DIR}/server | サーバ用ツールから呼び出されるプログラムの格納先 |
SCCFG_LIBEXEC_COMMON_DIR | ${SCCFG_LIBEXEC_DIR}/common | サーバ/クライアントツールから呼び出される、共用のプログラムの格納先 |
SCCFG_VAR_DIR | /var/lib/sccfg | 構成情報を格納するディレクトリ |
SCCFG_VAR_CLIENT_DIR | ${SCCFG_VAR_CLIENT_DIR}/client | 構成情報を格納するディレクトリ(クライアント用) |
SCCFG_VAR_SERVER_DIR | ${SCCFG_VAR_CLIENT_DIR}/server | 構成情報を格納するディレクトリ(サーバ用) |
config.make の修正が終わりましたら、以下に示すコマンドを実行して、SCore 自動構成ツールをコンパイルし、システムにインストールしてください。
# cd ~score6-src/sccfg # make # make install
次に、インストールしたプログラム群のセットアップを行います。 セットアップは、管理ノード、および、計算ノード毎に設定方法が異なります。 以下に示す手順に従って設定を行ってください。 なお、以下に示す手順は、プログラムのコンパイル時に使用する config.make が、 配布時の設定と同じである事を前提として説明しています。 SCCFG_SETUP_DIR の値を 変更した場合は、変更したパスに合わせて、実行手順を修正してください。
以下に示すコマンドを実行して、管理ノード向けのセットアップを実行してください。
# cd /opt/sccfg/setup # setup -server
以下に示すコマンドを実行して、計算ノード向けのセットアップを実行してください。
# cd /opt/sccfg/setup # setup -client
以上で、手動によるインストールは終了です。 SCore 自動構成を使用するに当たっては、「使用方法」に示す手順に沿って、システムの起動を行ってください。