第八回PCクラスタシンポジウム
PCクラスタが拓くハイパフォーマンスコンピューティングの世界
2008年12月11日(木)〜 12日(金)
秋葉原コンベンションホール 2F

主催:PCクラスタコンソーシアム
参加費:無料
定員:200名
http://www.pccluster.org/event/symp/2008
事前登録は締め切りました。

事前登録は終了致しましが当日参加も可能です。 当日登録参加も受け付けますが、事前登録されていない方は資料をお渡しできない可能性もあります。


開催趣旨

PCを構成要素としたPCクラスタは、 スーパーコンピュータ並の高速計算処理能力を有し、 ゲノム情報処理、高度医療情報処理、解析・シミュレーションなど、 最先端情報処理技術に欠かせない重要な基盤技術となってきています。

PCクラスタ市場の育成に貢献することを目的として発足したPCクラスタコンソーシアムでは 「PCクラスタが拓くハイパフォーマンスコンピューティングの世界」 をテーマに、最新プロセッサロードマップをはじめ、 PCクラスタに関する最新技術動向やコンソーシアムの活動成果である SCore 最新バージョンのリリース紹介などを行うシンポジウムを開催します。

皆様のご来場をお待ちしております。


企業展示

会場:秋葉原コンベンションホール

11日(木)

  • 9:30- 受付開始

  • 10:00 - 10:10 オープニング
    石川 裕 (PC クラスタコンソーシアム/東京大学)

  • 10:10 - 10:50 SCore6 から SCore7 へ
    堀 敦史(PC クラスタコンソーシアム/東京大学)
    SCore7 で SCore は大きく変わろうとしています。その SCore7 の変更につきまして、その必要性、設計の基本方針などについて発表いたします。

  • 10:50 - 11:40 SCore7 入門
    原田 浩 (PC クラスタコンソーシアム/日本ヒューレット・パッカード株式会社)
    SCore7を用いたPCクラスタの構築から運用までをご紹介します。 SCore7の構成要素を紹介しながら、実際のプログラム開発・実行の様子を実例を用いながら分かりやすく説明します。

  • 11:40 - 13:30 昼休み

  • 13:30 - 14:30 招待講演「データベースから眺めるバイオインフォマティクスの新潮流」
    高木 利久(情報・システム研究機構 ライフサイエンス統合データベースセンター/東京大学)
    ゲノム研究の進展により、生命科学は仮説駆動型からデータ駆動型の研究に大きく変貌しつつある。また、15年ほどの歳月を要して決定したヒトゲノム配列をたった1日で産出するような次世代型シークエンサーの登場により、この傾向に拍車がかかっている。このような中にあって、データベースとそれを解析するための計算機技術、すなわちバイオインフォマティクスの重要性がこれまでになく高まっている。講演では、データベースという視点からバイオインフォマティクスの動向と課題について紹介する。

  • 14:30 - 15:00 MPI通信ライブラリ規格化最前線 発表資料
    石川 裕(東京大学)
    1997年に制定されたMPI-2.0から10年が過ぎ、MPI通信ライブラリの改定作業が進んでいる。本格的64bit マルチコアCPU、大規模クラスタシステムに対応する新しい仕様が検討されている。本講演では、最新の規格化状況を紹介する。

  • 15:00-15:30 休憩

  • 15:30-17:30 パネル討論: 「大規模クラスタ向け高性能ファイルシステムはかくあるべし」
    司会:住元 真司(株式会社富士通研究所)
    パネリスト:
    板倉 憲一(海洋研究開発機構)
    清水 正明(株式会社日立製作所)
    高木 利久(情報・システム研究機構 ライフサイエンス統合データベースセンター)
    建部 修見(筑波大学)
    甲斐 俊彦(富士通株式会社)
    親泊 肇 (日本電気株式会社)
    原田 浩 (日本ヒューレット・パッカード株式会社)

12日(金)

  • 9:30- 受付開始

  • 10:00-10:15 PCクラスタコンソーシアム紹介 発表資料
    石川 裕(PC クラスタコンソーシアム会長)

  • 10:15 - 11:00 招待講演「実時間シミュレーションを目指して」発表資料
    緒方 正人(三菱プレシジョン株式会社)
    複雑な系のふるまいの把握にシミュレーションは必須となっている。 なかでも Human-in-the-loop シミュレーションは、 複雑な外界と人間の相互作用を解析する有効な手段であり、 各種乗り物用シミュレータ(航空機、自動車、 電車等として、操縦者の訓練や車体の研究開発等に広く用いられている。 シミュレータの特徴は、 現実には再現できない危険な状況等を繰り返し再現できることにあるので、 目的を医師の訓練とした医療用シミュレータの開発も行われはじめ、 一部は商用化されている。 しかし、生体を対象とした場合、 その処理の複雑さに伴う計算量の多さから本格的なシミュレータの実用化は緒に就いたばかりである。 本講演では、講演者らが開発中の生体を対象とした Human-in-the-loop シミュレーションを主に、 専用計算機も含む計算機システムとの関係から紹介する。
  • 11:00-12:20 PCクラスタプラットフォームの動向

    • Intel Advanced Vector Extensions (Intel AVX) 性能と効率改善の最先端技術
      池井 満 (インテル株式会社)
      マイクロプロセッサの進化は、低消費電力化や微細化の他、莫大なソフトウェア資産を活かすため、命令の下位互換性を保ちながら、命令を拡張する形でも行われ続けている。これらの動向について紹介する。

    • AMD最新テクノロジアップデート
      山野 洋幸 (日本AMD株式会社)
      HPCクラスタ性能を加速させるCPU・GPUの最新テクノロジについてご紹介いたします。

    • マイクロソフトの並列コンピューティングイニシアティブが導く次世代コンピューティング 発表資料
      柴田 直樹 (マイクロソフト株式会社)
      近年のマルチコアプロセッサとメニーコアプロセッサの登場は、さらなる大きな業界変革が近い将来に訪れようとしている兆しです。 メニーコアプロセッサの高い計算能力、新しいプログラミングモデルとプログラミングプラットフォーム、およびユーザビリティに関する最先端の研究は、ユーザーがコンピュータを操作する方法を必ず変化させるでしょう。 本セッションでは、"メニーコアシフト" を広く活用できるようにするために、マイクロソフトと業界パートナーがどのように協力しているかをご説明します。

  • 12:20-13:30 昼休み
  • 13:30-15:10 メンバ企業によるPCクラスタへの取り組み

    • アックスのSCoreクラスタLinuxの取り組みなど
      竹岡 尚三 (株式会社アックス)
      AXEはインターネット家電や自動車に必要な基本ソフトウェア及び、サーバ技術を開発提供し、また、それらの開発サポート、コンサルテーションを行います。今回はSCoreベースの64ビットクラスタOS「axLinux雷神」とSCoreにかかわるサービスのご紹介を行います。

    • PCクラスタの動向とNECの取組み
      松岡 浩司 (日本電気株式会社)
      昨今のCO2削減の課題に対応して、PCクラスタシステムでも性能向上と電力消費の削減のバランスが求められています。この観点からPCクラスタの最近の市場動向について考察し、NECとしての取り組みをご紹介します。

    • HPのHPC分野への取り組み
      原田 浩 (日本ヒューレット・パッカード株式会社)
      弊社のHPC向け製品ポートフォリオをご紹介します。 クラスタ計算機環境XCクラスタシステム、クラスタ用高性能ファイルサーバSFS、大規模可視化環境SVAの3つを中心に弊社のHPC分野への取り組みをご説明させていただきます。

    • 日立のHPC分野への取り組み 発表資料
      清水 正明 (株式会社日立製作所)
      日立製作所のHPC向けテクニカルサーバラインナップと、東京大学殿にお納めしたハイパフォーマンスサーバ「HA8000-tc/RS425」についてお話します。ノードは AMD Opteron 2.3GHz を 4chip 搭載し最大 147.2GFlops の性能を発揮し、さらにノード間を Myri-10G ネットワークで接続することで高効率の並列計算を可能にしています。ピーク性能は 952 ノードで 140TFlops、 Linpack 性能測定では 768 ノードを用いて82.98TFlopsを達成しました。

    • 次期PCクラスタ向けジョブスケジューラとネットワーク機能のご紹介
      久門 耕一 (株式会社富士通研究所)
      富士通のPCクラスタのへの取り組みとして、大規模PCクラスタ向のJOB管理機能、高性能計算ネットワーク管理機能のご紹介、これら技術を適用する Intel 次世代高性能CPUを使うPCクラスタ導入予定システムのご紹介を行います。

    • グリッド自動運転制御システム「Ez-Grid」 発表資料
      西 克也 (株式会社ベストシステムズ)
      Ez-Gridによって、事務用や教育用のPC端末を効率よくグリッドコンピューティングに取り込むことが可能となります。 夜間や休日等普段PC端末が利用されていない時間を使って大規模な計算を実行することができます。 運用管理は非常に簡単に設定されておりますので、管理者の方は一旦設定してしまえば後はEz-Gridが自動的に運用を行います。 また、Ez-Gridは環境問題にも対応しています。Ez-Gridでは必要のないPC端末の電源は落としてしまいます。 ジョブの実行に必要なノード数のみの電源を制御しOSも自動的に必要なOSを起動させます。 Ez-Gridは資源を効率良く利用できるように設計されております。

    • HPCソリューションズのHPC分野への取り組みと、APPRO社Xtreme-Xのご紹介 発表資料
      根本 雅樹(株式会社HPCソリューションズ)
      弊社はHPC向けクラスタシステムの販売、構築、保守サポート、コンサルテーションを行っております。弊社のPCクラスタビジネスへの取り組み、及び、日本・米国・欧州で導入が進んでいる米国APPRO社のHPC向けクラスタシステムXtreme-Xのご紹介をさせていただきます。

  • 15:10-15:30 休憩

  • 15:30-17:30 パネル討論: オープンスパコンの次にくるもの
    司会:姫野 龍太郎(理化学研究所)
    パネリスト:
    藏増 嘉伸 (筑波大学)
    黒川 原佳 (理化学研究所)
    佐藤 三久 (筑波大学)
    中島 浩 (京都大学)
    中島 研吾 (東京大学)
    青木 尊之 (東京工業大学)

  • 17:30- 懇親会 (会費 1000 円)


企業展示

2日間通して以下の企業会員による企業展示を併設しております。

12 月 11 日11:30 〜 18:00
12 月 12 日9:30 〜 16:00

  • 株式会社アックス
    アックスは、常にハイエンドな要求に応える技術を提供しています。1990年代より電子手帳ザウルスやオリンパス社のデジタルカメラに採用され、実績十分な組込み技術と、1980年代よりUNIXサーバで培ったIT技術を、組込み向けLinux「axLinux」として提供しています。また、オーディオ・車載・制御分野に最適なPOSIX準拠RTOS「絹」や、ARM社純正開発ツール「RVDS」とアックス製組込みOS群とのバンドル製品を提供しています。
    展示ブースでは、クラスタ・ソフトウェア「SCore」をCentOSベースに実現し、 スケジューラを独自に強化した64bitクラスタLinux 「axLinux雷神」を展示して います。

  • アルテアエンジニアリング株式会社
    大規模化・複雑化するPCクラスター環境における生産性を最大化するグリッドコンピューティング・ワークロード管理ソリューションAltair PBS Professionalを展示いたします。

  • 株式会社HPCソリューションズ
    X86クラスタ技術を基にしたAPPRO社のスーパーコンピュータXtreme-Xのパネル展示、ご紹介をいたします。

  • 株式会社日本コンピューティングシステム

  • 日本電気株式会社

  • 日本ヒューレット・パッカード株式会社

  • 株式会社日立製作所
    コンパクト、高性能ラックマウントサーバHA8000−tc/RS425のハードウェア展示を行います。 また弊社のPCクラスタに対する取り組みである、高信頼化、大規模システムの運用管理、高速ノード間ネットワーク、科学技術計算サポートについての紹介を行います。

  • 富士通株式会社
    当社のPCクラスタへの取り組みとして、テクニカルコンピューティングサーバ「HX600」の実機展示と、京都大学様への導入の模様をビデオストリームにてご紹介させて頂きます。 また、ハイエンドテクニカルコンピューティングサーバ「FX1」と、ペタスケールコンピューティングへの取り組みもご紹介いたします。

  • 株式会社富士通九州システムエンジニアリング
    「Linux対応 Fortran&C Package」のパネル展示、および製品ご紹介を行います。 「Linux対応 Fortran&C Package」は、科学技術計算向けアプリケーションプログラムの開発(翻訳、デバッグ、実行、チューニングなど)を強力に支援する統合的な開発環境をご提供致します。また、32ビット、または64ビットそれぞれの環境に対応した製品がございます。 今回、ご来場者様へ64ビット製品のご優待券をお渡し致し、特別価格にて販売致します。 ただし、直接販売に限定させていただきます。 また64ビット V1製品の評価版CD-ROMをその場でご配付致します。

  • 株式会社ベストシステムズ

  • 三菱プレシジョン株式会社
    SCoreによる並列化と共に、GPUを用いた高速化を図り、かつ専用H/Wを用いた画像転送により通信負荷を軽減したGPUクラスタ上に、実時間で生体のシミュレーションが可能な内視鏡下手術シミュレータを構築した。